
親子の“おいしい時間”に寄り添うお箸
管理栄養士・菱沼未央さん監修 〜「もてるん」箸が生まれるまで〜
毎日の食卓で、つい言ってしまう
「ちゃんと持って」
「違うでしょ」
子どものことを思っているからこそ出てしまう言葉。
でも、本当は食事の時間をもっと楽しく、心地よいものにしたい ——。
そんな想いからうまれたのが、管理栄養士・菱沼未央さんと一緒につくったお箸「もてるん」です。
こちらのインタビューでは、開発のきっかけから、実際の食卓でのエピソードまで、菱沼さんにたっぷりとお話を伺いました。
食卓の困ったから生まれたお箸
ーーーまず最初に、共同開発のお声がけをしたとき、どんなお気持ちでしたか?
菱沼さん(以下、H):もう、本当にうれしかったです。実は箸蔵まつかんさんのお箸、何年も前から愛用していて。長く使っても本当に丈夫なんです。
だからこそ、「この品質なら、自信を持っておすすめできるものがつくれる」と思いました。
ーーーありがとうございます!こちらこそ、ご一緒できてとても光栄です。去年の夏頃、小浜まで来てくださった際の打ち合わせでも印象的だったのですが、最初からずっと、“食育”と“お箸の持ち方”という2つの軸を大切にされていましたよね。
H:はい。保育園や小学校の現場でも、「年々、箸を正しく使えない子が増えている」という声をよく耳にしていました。
でも、ただ“矯正する”だけではなく、もっと自然に楽しく身につく方法がないかなと、ずっと考えていたんです。せっかくなら、「食育にもつながるお箸にしたい」。そんな想いから、3色食品群のコンセプトへとつながっていきました。

小浜にて箸づくりの現場を見学する菱沼さん
“ちゃんと持てる”を、自然に叶えるかたちへ
ーーー開発する中で、特に印象に残っていることはありますか?
H:たくさんありますが、特に感動したのが、まつかんさんが提案してくださった持ち手部の“螺旋彫り”でした。
自然に指がフィットして、見た目としても美しい。
「上手に持てる」と「デザイン性」が両立していて、本当に驚きました。
毎日お箸と向き合っているからこそ、生まれるアイデアなんだなと思いましたし、それらを実際に形にしてくださる職人さんの技術にもとても感動しました。

螺旋状の彫りと塗りの透け感が特徴
子どもっぽすぎない。でもちゃんとわくわくする色
ーーー色味についても、かなり試行錯誤しましたね。私達のこれまでのラインナップにはあまりなかったような、原色を少し抑えたやさしい色味や質感になっていて。新しい雰囲気のお箸になったなと感じています。
H:はい、そこは本当に悩みました。
最初は、食材写真から色を抽出してデザインしようとしていたんです。でも、最初に上がってきたサンプルを見た瞬間、「これは違う…」って(笑)
光沢感の強い塗りの試作もあったのですが、それも少し違和感があって。子ども向けの商品ではあるけれど、大人の食卓にも自然に馴染むものにしたかったんです。
原色に寄せると子ども向けすぎてしまうし、逆にナチュラルすぎると、今度は子どもの心を掴めない。
最終的に、“持つ部分だけに色を入れる”デザインにしたことで、すごくいいバランスになったと思います。
グラデーションも本当にきれいです。食卓で浮かないのに、ちゃんと気分が上がるんですよね。
私のイメージを、ここまで丁寧にかたちにしてくださった箸蔵さんの企画力には、本当に感謝しています。

ご家族みんなで揃えられる、3色3サイズ展開
「ちゃんと持って」より、伝わることば
ーーー実際に息子さんにも使っていただいて、反応はいかがでしたか?
H:第一声が「持ちやすい!」でした。
螺旋彫りと三角の形状がすごく手に合ったみたいで、一度使ってからは毎日自分で「今日はこれにする!」と選んでいます。
息子は箸を短く持つ癖があるので、以前は「ちゃんと持ちなさい!」と言ってしまうことも多かったですが、今は「色付きの部分を持ってみよう!」「3本の指で持ってみて〜!」と、具体的に伝えられるようになったことで、息子もご機嫌なまま食事を続けられます。

3角のかたちで、指がピタッ!手にフィットするだけでなく、転がりにくいという日常的な使いやすさも◎
食卓が、そのまま食育の時間になる
ーーー3色食品群の知識も、自然と身についていっていますか?反応はいかがですか?
H:すごく自然に覚えてくれています。
「ブロッコリーはグリーンだよね!」
「お肉はレッド!」
というように、毎日の会話の中で少しずつ理解していっています。
家庭っていちばん身近な食育の場だと思うのですが、“教える”というより、“自然と触れる”感覚で身についているのがすごくいいなと感じています。
以前、「グリーンのもてるんを使うと野菜がおいしく食べられるよ」と話したこともあって。すると、苦手だった小松菜やレタスの芯まで食べてくれたんです(笑)

赤・緑・黄の3色は「三色食品群」がテーマ。今日の食卓、どの色の「もてるん」で食べる?
勉強っぽくならずに、食事の時間の延長で食育ができる。
そこは、「もてるん」のすごく優れたところですね。
みんなの笑顔がふえる食卓へ
ーーー最後に、「もてるん」をどんな方に届けたいですか?
H:お箸や食事のことでちょっとでも悩んでいる、すべてのご家庭に届けたいです。
箸って、本来は“食事を楽しむための道具”だと思うんです。なのに、持ち方ばかりが気になって、食卓が苦しい時間になってしまうのは、すごくもったいない。
「もてるん」を通して、家族みんなが少し肩の力を抜いて、「おいしいね!」って笑い合える時間が増えたら——それが一番の願いです。
大人の方にもぜひ使っていただきたくて。
「なんとなく箸の持ち方に苦手意識がある」という方や、栄養の偏りが気になっている方にも、日々の食事を見直すきっかけになれたらと思っています。
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「食べること」は、毎日のこと。
だからこそ、少しのストレスが減るだけで、食卓はぐっと楽しくなるのかもしれません。
“きれいに持つ”を押しつけるのではなく、
自然と手になじみ、家族みんなの会話が自然と心地よくうまれる。
「もてるん」が、みなさんの食卓にそっと寄り添える存在になれればうれしいです。
photo:堀越 一孝
text:梁 翠芳
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もてるん箸 3サイズ/3カラー展開
1,760円(税込)/1膳
https://www.hashikura1922.com/view/item/000000001907
